クレジットカードの支払方法には、いくつかの種類があります。それぞれの支払方法には特徴があって、メリット・デメリットも。上手に使い分ければ便利になりますが、知らずに利用していると大変なことになるかも! ここでは、クレジットカードの支払方法についてみていきましょう。
目次
クレジットカードの締日と支払日
クレジットカードには締日と支払日があります。締日とは、カード会社が利用者に対して請求する額を確定する日。支払日とは、その請求額を支払う日です。カード会社によって具体的な日にちは異なります。
請求額は「締日までに利用した額」とは限らない
締日とは請求額が確定する日ですが、締日までに自分が利用した分が必ず次の月に請求されるとは限りません。クレジットカードの利用情報は、カードを利用した各店舗からカード会社へ送られます。締日までに届いた利用情報の分が、翌月の支払日に請求されるというわけです。
たとえば、毎月20日締めのクレジットカードを利用していたとします。19日や20日に利用すると、場合によっては20日までに利用情報がカード会社へ送られず、翌々月払いになることがある、というわけです。
支払方法は大きく分けて4種類
クレジットカード利用代金は、大きく分けて4種類の支払い方法があります。支払い方法はカード利用時に指定するほか、支払い方法によっては後から変更することも可能です。
方法1 利用代金を翌月に一括で支払う「翌月1回払い」
翌月1回払いは、締日までに利用した分を翌月の支払日に一括で支払う方法。例えば締日までに2万円分のお買い物をしたとすると、翌月の支払日に2万円を支払います。手数料はかかりません。
方法2 支払回数を選べる「分割払い」
利用額と分割手数料を、支払い回数で割った額を支払う方法です。店舗によっては分割払いができない所もあるので、利用前に確認が必要です。
分割払いでは支払い回数に応じて手数料がかかりますが、多くのカードで2回払いなら手数料不要となっています。支払い回数を多くすれば月々の負担は減りますが、支払が長引く上に手数料も高くなります。逆に支払回数を少なくすれば月々の負担は増えますが、支払も短期間で終わります。
今回は例として、三井住友カードで20万円の商品を5回払いで購入した場合を見てみましょう。
支払回数 | 5回 |
---|---|
実質年率 | 13.25% |
利用代金100円あたりの分割手数料 | 3.35円 |
分割払い手数料 | 200,000円×3.35÷100円=6,700円 |
支払い総額 | 200,000円+6,700円=206,700円 |
分割支払い額 | 206,700円÷5回 =41,340円 |
このように手数料分余計な支払いが発生しますが、月々の支払額を抑えることができるので、大きな買い物をしたときには便利な支払方法です。
なお、分割手数料はカードによって異なります。カード会社のホームページには分割手数料を掲載しているページがあるので、分割払いを利用する前に確認しておきましょう。
また、支払回数も何回でもOKというわけではありません。カード会社によって利用できる回数が決まっているので、こちらも事前に確認しておくことをオススメします。
方法3 支払額をほぼ一定にできるが、落とし穴も多い「リボ払い」
利用額に関わらず、毎月の支払い額がほぼ一定になる支払い方法です。一括払いや分割払いに比べると支払い額が大きく変動しないため、利用しやすく返済計画も立てやすい支払い方法と言えます。
リボ払いの支払い額は「残高スライド方式」と「定額方式」のいずれかによって決まります。
支払い方式 | 内容 |
---|---|
残高スライド方式 | 支払い残高に応じて、毎月の支払い額(手数料含む)が増減する。残高が増えると支払い額も増え、残高が減ると支払い額も少なくなる。 |
定額方式 | 支払い残高に関係なく、毎月一定額を支払う。月々の支払い額は変わらないが、支払期間が延び、その分手数料もかかる。 |
手数料についても、月々の支払い額に含めて一定にする「With-in」と、一定額に手数料を上乗せする「With-out」の2通りがあります。仮に月々の支払い額が5,000円として具体的に見てみましょう。
With-in | 元金(残高)分と手数料分あわせ、5,000円 |
With-out | 元金分として5,000円+手数料 |
なお、これらは自分で選べるわけではなく、カード会社によって決まっています。事前に確認するようにしましょう。
リボ払いにする方法はいくつかある
店頭などでカードを利用した際にリボ払いを選択する以外にも、リボ払いにする方法はあります。
店頭で選択 | カードを利用した際にリボ払いを指定。 |
事前にリボ払いで登録 | カード入会時など、あらかじめ支払方法をリボ払いに指定する方法。カードで利用した分は全てリボ払いになる。 |
事後に変更 | 1回払いで利用した分を、後からリボ払いに変更。 |
リボ専用カードを利用 | 支払い方法がリボ払いに限定されているカードを利用。 |
リボ払いは便利だけれど、デメリットも多い
リボ払いは支払い額がほぼ一定なので、便利に感じる人も多いかもしれません。各カード会社でも、リボ払いに変更することでポイントを付与するようなキャンペーンを頻繁に行っていたります。その特典につられて、深く考えずリボ払いを利用している人がいれば、要注意! リボ払いにはデメリットもたくさんあるんです。
リボ払いは残高がなくならない限り支払いが続き、手数料も払い続ける必要があります。支払が続くため商品ごとの支払い状況が分かりにくかったり、支払い額がほぼ一定なので利用している感覚もなくなってしまう可能性が。高額な商品を購入しても支払いが極端に増えるわけではないので、気付いたら残高だけが増えていた、なんてことにもなりかねません。
カード会社では、リボ払いにすることでポイントをたくさん付与するようなキャンペーンも頻繁に行っています。この特典につられて、あまり考えずにリボ払いに変更するのはNG! リボ払いは返済が長引く分、手数料も高くなります。特典よりも手数料で支払う分が多くなってしまうことの方が多いんです。これでは元も子もありませんよね。
リボ払いを利用する場合は、その仕組みや支払い状況などをきちんと把握したうえで利用するようにしてください。
方法4 ボーナス月に合わせて支払える「ボーナス払い」
カード会社によっては、利用代金をボーナス月に支払うボーナス払いが利用できることも。これは夏なら主に7・8月、冬なら主に12・1月に利用代金を支払う方法です。
手数料無料のボーナス1回払い
支払いを先延ばしにするということから、手数料がかかるのでは?と思う人もいるかもしれませんが、ボーナス1回払いの場合は手数料無料です。通常の1回払いと同じように利用でき、支払までに時間があることで計画的にお金の準備をすることができます。
ボーナス2回払いは手数料が必要、利用できるところも少ない
カード会社によってはボーナス2回払いを利用できる場合も。ただ、手数料がかかるうえに利用できる店舗自体少ないので、支払い方法として選ぶことはほとんどないでしょう。
ボーナス払いの注意点
手数料無料でボーナス月まで支払いを先延ばしできる便利なボーナス払いですが、注意点もあります。
まず、ボーナス払いが利用できない期間が存在します。これは、6月16日〜7月15日と11月16日〜12月15日の2か月間。この期間はボーナス払いの利用はできないので、気を付けてください。
また、支払いが終わるまでは利用枠が空きません。たとえば、限度額30万円のカードで20万円分の買い物をしてボーナス払いにした場合、支払いが終わるまでは10万円の利用枠の中でやりくりしなければなりません。利用月によっては支払いが半年以上先になることもあるので、注意が必要です。
その他にも店舗によっては利用金額の最低額が決まっていたり、ボーナス払い自体選べない場合も。昨今の経済状況ではボーナスの減額や、支給自体がなくなったり・・・なんてこともあり得るので、いずれにせよ計画的に利用することが大切です。
それぞれの特徴を理解して、計画的な利用を
クレジットカードの支払い方法について、少しは分かっていただけたかと思います。どの支払い方法にもメリット・デメリットはありますが、大切なのは、特徴を理解して計画的に利用すること。そうすれば、後々困ることもなくなります。
支払い方法が選べることは、お買い物の選択肢が広がること。上手に利用して、毎日の暮らしを豊かにしてくださいね。
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