引越しと新電力のイメージ
電力自由化で引越しの手続きはどう変わるのでしょうか?

新電力が次々登場する中で、電力会社を選ぶ際に知っておくべき引越しについて解説します。

1 引越しが決まったらすべきこと

電力自由化がスタートした今、電気に関しては以前とは少し手続きも変わってきています。

これまでは住んでいる地域によって電力会社も決められていたので、引越し後でも手続きさえすればOKでした。しかしこれからはうっかりしていると、引越し後しばらく電気が使えない!なんてことも。

転勤や住み替えなどで引越しが決まったら、引越し後に電力会社を変えるか、同じ電力会社とまた契約するかですべきことは変わります。

① 引越し後も同じ電力会社と契約する場合

同じ供給エリア内への転居などで、引越し後も引き続き同じ電力会社と契約する場合は、現在契約している電力会社に連絡をするだけ。

今までと変わりません。

例えば、東京電力の場合。東京電力ではインターネットまたはFAXで連絡ができます。ともに、24時間いつでもOKです。インターネットの場合は電気だけでなく、水道やガス、NHKなど、引越す際に必要な手続きをまとめてできるので便利ですよ。

既に新電力を利用している場合も同様です。例えば東京ガスの場合、インターネットや電話で連絡すればOK。こちらはインターネットのみ、24時間いつでも申込み可能です。

② 引越し後は違う電力会社と契約する場合

供給エリア外への引越しや、供給エリア内でも転居と同時に電力会社を乗り換える場合など、電力会社を変える場合はどうでしょうか。

電力会社が変わる場合、現在利用している電力会社へ使用停止の連絡が必要です。

連絡方法は電力会社により異なりますが、インターネットや電話、FAXなどで連絡できます。

引越しをせずに電力会社を乗り換える場合は、現在利用している電力会社へ使用停止の連絡をする必要はありません。今回のように引越しをして電力会社を乗り換える場合、使用停止の連絡は自分自身で行わなければならないので、忘れないように注意してください。

次に転居先で利用したい電力会社へ使用開始の連絡をします。

これもインターネットや電話などで手続きできます。電力会社によっては手続きに日数がかかる場合もあるので、引越しが決まったらなるべく早く手続きすることをオススメします。

2 新電力に申込む際の注意点

新電力に申し込む際にはいくつか注意点もあります。

2-1 お客様番号や供給地点特定番号

申込むときに転居先のお客様番号や供給地点特定番号が必要になる場合があります。

そう言われても、転居先のことだから分からないよ! という場合がほとんどですよね。

例えば「ENEOSでんき」では、エリア外からの転居であれば、これらの欄はブランクで構わないと明記してあります。電力会社によってこの点の対応は異なるので、詳しいことは各電力会社に問い合わせた方が確実です。

2-2 転居に対応しない新電力も

新電力の中には転居に伴う乗り換えに対応していない場合もあります。

この場合まずは転居先エリアの地域電力会社と契約してください。その後電力会社を乗り換えるという流れになります。

2-3 集合住宅は一括契約を確認

転居先が集合住宅の場合、個別に電力会社を選べないことがあります。

これはアパートやマンションが一括して電気の契約をしている場合です。これは賃貸でも分譲でもどちらの場合にもあり得る話。

もし集合住宅に転居することになった場合は、事前に大家さんや管理会社に確認しておくとスムーズですね。

3 手続きを忘れた場合

手続きが滞りなく済ませられれば何も心配はいりませんが、うっかり! ということもありますよね。もし電気の開始手続きを忘れてしまった場合、どうなるのでしょうか?

3-1 供給されていれば利用可能

使用開始手続きを忘れていても、家に電気が供給されていれば利用は可能です。だからといって、いつまでも手続きせずに使えるわけではありません。手続きをせずに使い続けた場合は、電気が止められてしまうことも。気付いた時点ですみやかに手続きをしましょう。

また物件によっては電気が止められている場合もあります。この場合は使用開始手続きをしなければ電気は使えません。すぐに使用開始手続きをしましょう。

3-2 事後申込みは使用日にさかのぼって契約

引越し後に手続きをした場合は、実際の使用日までさかのぼっての契約となります。そのため料金も実際の使用日からの分を支払います。

このように事後でも手続きができるようにはなっていますが、事前に手続きをするのは基本的なことでもあります。また、必ずしも申し込んでからすぐに電気が利用できるとも限らないので、忘れずに申込みをしましょう。

4 違約金に注意

転勤などで引越しの機会が多いというあなたは、電力会社の契約期間と違約金に注意しましょう。

料金プランの中には、1年契約や2年契約といったように、契約期間が決まっているプランもたくさんあります。こういったプランは、電気料金が安く設定されている一方、契約期間の途中に解約すると違約金が発生することも。契約する際は、違約金の有無やその金額、違約金を支払う条件がどうなっているのか、しっかり確認するようにしましょう。

電力会社によっては供給エリア外へ転居の場合、違約金の支払いが不要となるところもあります。転居する機会が多い場合は特に注意してください。

5 とりあえず地域電力会社と契約する手も

これまでは電力会社を選ぶ必要がなかったため、引越す場合は決まった会社に連絡さえすれば電気は使えました。しかし、今後はそういうわけにもいきません。引越すことが決まったら、新居に移る前に電力会社を決め、申込みまで済ませておくことが必要になります。

離れた場所への転居となれば、そのエリアにどんな電力会社があるのか、分かりにくい部分もあります。そういった場合は、まずは従来の地域電力会社といったん契約し、新生活がスタートしてからゆっくり選ぶという方法もあります。

6 まとめ

  • 引越しの可能性がある場合は、電力会社の契約期間と違約金の支払い条件を必ず確認。
  • 引越しが決まったら、忘れずに手続きをする。
  • 新しい転居先の電力会社は「とりあえず地域電力にする」という選択肢がある。
  • 今の電気会社には必ず転居の通知を。

契約期間と違約金についてはこちらも参考に
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