2019年2月から一般家庭向けに都市ガスの販売を始めたENEOS。
ENEOSではすでに「ENEOSでんき」が新電力シェア4位と人気ですが、ENEOS都市ガスはどうでしょうか。
結論から言うと、ENEOS都市ガスは電気とガスのセット割がないので、電気とガスをまとめること自体にメリットはありません。

え? じゃあ申し込まない方が良いの?

ところが、ある一部の人はENEOSの都市ガスと電気のセットを選ぶとお得になる。
詳しく解説します。
(ENEOSでんきについてはこちらの記事で解説しています。
⇒ENEOSでんきに申し込む前に! 注意点と評判をチェック!)
目次
ENEOS都市ガス+ENEOSでんきが向いている家庭
キャンペーンを考えない場合、ENEOSのセット利用が向いている家庭は、以下の2つの条件が当てはまる家庭です。
- ガス代と電気代の支払いにENEOSカードを利用
- 車を持っていて、給油の際にはENEOSをメインで利用
ENEOSカード利用で毎月100円引
まず「ガス代と電気代の支払いにENEOSカードを利用」という点について。
これは支払いにENEOSカードを利用することで、ガス代と電気代がそれぞれ100円引きになるためです。
セットで利用すると合わせて毎月200円引きに。
なお、ENEOSではガス代・電気代の利用料金200円につき1ポイントのTポイントが貯まる特典もありますが、ENEOSカード払いの場合はTポイントは貯まりません。
ENEOSカードについてはこちらで解説しています。
⇒ENEOSカードに申し込む前に! 注意点と評判をチェック!
ガソリンが1円/リットル割引
次に「車を持っていて、給油の際にはENEOSをメインで利用」という点について。
「ENEOSでんき」の特典として、ENEOSでの給油の際にENEOSカードを使うことで、ガソリンが1リットルにつき1円割引になります(最大150リットル/月まで)。
この特典はENEOSカードに元々付いているガソリン代割引の特典と併用できるので、ENEOSをメインで利用している人に向いているというわけです。

この2項目に当てはまらないなら、他社の方がお得になる可能性が高いって事?

そうだね。ENEOS都市ガスやENEOSでんきは、ENEOSの他のサービスも含めて利用することでどんどんお得になるという感じなんだ
確かに、ENEOSでガスと電気をセット利用すれば、従来の東京ガス+東京電力の組み合わせよりは光熱費が安くなる可能性があります。
しかし、最安というわけでもありません。
特に車を持っていない家庭であれば、他社を利用した方がお得です。
使用量が少ない一人暮らしの選択肢とは?
一人暮らしでは、検討する候補は、次の2つ。
- ENEOS
- 東京電力
この2つなら、少なくとも損をすることはありません。
ただし、ENEOSの場合はENEOSカードでガス代・電気代を支払う事と、2年間の継続利用が条件です。
また、東電にはスタート割という割引がありますが、この割引が適用されるのは最初の1年間だけ。
2年目以降は割引がなくなってしまうので、その点を考慮すると東京ガスも十分な選択肢となります。
※詳細の比較表は後で記載しています。
⇒東京電力
一人暮らしで電気ガスセットを選ぶ場合に注意したいのは、使用量が少なすぎる場合に、切り替えて逆に損する場合があること。
目安として、最も電気の使用量が少ない月(6月・7月・10月・11月)の電気使用量が100kWhを切る場合は、公式サイトでシミュレーションをしてから切替えましょう。
特にニチガスは200kWh以下の時の電気代がかなり割高になるため要注意。
そもそもひとり暮らしなど使用量が少ない家庭の場合は、新電力への切り替えの選択肢が少なく、切り替えても節約できる金額は限られています。

電気使用量は1年間の平均使用量を確認すれば良いのかな?

電気使用量は年間の平均ではなく、使用量が少なくなる春と秋にどれくらい使うかを確認するのがポイントだよ
月使用量800kWh超におすすめの選択肢
1ヶ月あたりの電気使用量が800kWhを超える家庭が選ぶべきは、こちら
- 東京ガス
さらにお得なのは、電気とガスをセットにバラバラに契約する方法で、具体的にはこちらの組み合わせ。
- あしたでんき+東京ガス
東京ガスは新電力シェア第1位で顧客数もダントツに多いのが強み。
新規申し込みキャンペーンも豊富です。
⇒東京ガスなら電気もまとめることでおトクに!
東京ガスについて詳しくはこちら
⇒東京ガスの電気の詳細

電気とガスをまとめてセット割にするのが一番お得な気もするけれど、組み合わせ次第ではもっと安くなる可能性もあるんだね

実はそうなんだ。
あしたでんきは、東京電力の関連会社だから、安心だよ。
あしたでんきとは
あしたでんきは、東京電力グループの新電力で2018年5月にスタートしたばかり。
実績はこれからですが、東電グループの信頼性と低価格でシンプルな料金設定から、現在急成長中。
基本料金0円で従量料金が一定の標準プランと、基本料金が3,000円で従量料金が安くなるプランの2種類があります。
解約時の違約金もないので人気です。
あしたでんきについて詳しくはこちら
⇒「あしたでんき」のメリットと注意点を、わかりやすく解説!
⇒あしたでんき
その他の家庭はキャンペーンも含めて検討
電気使用量が300〜700kWh程度の家庭は、ENEOSをはじめどの電力会社でもそこまで大きな差は見られません。
ガソリン代の割引まで含めて考えると、ENEOSをセット利用するのもオススメです。
また、お得に切り替えることを考えるなら、各社が実施しているキャンペーンも含めて検討すると良いでしょう。
新電力各社のキャンペーンはこちらを参考に
⇒電力会社のキャンペーンまとめ
ENEOS都市ガスと他の電気ガスセット比較
→表はスクロールします
目安 | 1人暮らし | 1人暮らし | 2人家族 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 | 6人家族 | 7人家族 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
契約容量 | 20A | 20A | 40A | 40A | 40A | 50A | 50A | 60A |
電力量 | 100kWh | 200kWh | 300kWh | 400kWh | 500kWh | 600kWh | 700kWh | 800kWh |
ガス使用量 | 10m3 | 20m3 | 30m3 | 40m3 | 40m3 | 50m3 | 60m3 | 60m3 |
切替前(東京電力従量電灯B+東京ガス旧プラン) | ||||||||
合計 | 4,685円 | 8,582円 | 13,025円 | 17,308円 | 20,310円 | 24,873円 | 29,156円 | 32,439円 |
東京電力 従量電灯B |
2,514円 | 4,984円 | 8,146円 | 11,148円 | 14,150円 | 17,432円 | 20,434円 | 23,717円 |
東京ガス | 2,172円 | 3,598円 | 4,879円 | 6,160円 | 6,160円 | 7,441円 | 8,722円 | 8,722円 |
→ENEOS都市ガス+ENEOSでんきに切り替えた場合 | ||||||||
合計 (ENEOSカードなし) |
4,558円 | 8,358円 | 12,709円 | 16,474円 | 19,014円 | 23,059円 | 26,824円 | 29,650円 |
月127円安 年1,523円安 |
月224円安 年2,688円安 |
月315円安 年3,785円安 |
月834円安 年10,004円安 |
月1,296円安 年15,548円安 |
月1,814円安 年21,768円安 |
月2,332円安 年27,987円安 |
月2,789円安 年33,471円安 |
|
合計 (ENEOSカードあり) |
4,378円 | 8,198円 | 12,569円 | 16,354円 | 18,909円 | 22,974円 | 26,759円 | 29,595円 |
月307円安 年3,683円安 |
月384円安 年4,608円安 |
月455円安 年5,465円安 |
月954円安 年11,444円安 |
月1,401円安 年16,808円安 |
月1,899円安 年22,788円安 |
月2,397円安 年28,7667円安 |
月2,844円安 年34,131円安 |
|
電気 | 2,514円 | 4,984円 | 8,146円 | 10,721円 | 13,296円 | 16,151円 | 18,726円 | 21,582円 |
ガス | 2,085円 | 3,454円 | 4,684円 | 5,913円 | 5,913円 | 7,143円 | 8,372円 | 8,372円 |
にねんとく2割 | -20円 | -40円 | -60円 | -80円 | -100円 | -120円 | -140円 | -160円 |
ポイント | -20円 | -40円 | -60円 | -80円 | -95円 | -115円 | -135円 | -145円 |
→東京電力に切り替えた場合(1年目のみ、2年目はスタート割なし) | ||||||||
合計 | 4,405円 | 8,178円 | 12,498円 | 16,665円 | 19,652円 | 24,101円 | 28,268円 | 31,536円 |
月280円安 年3,360円安 |
月405円安 年4,860円安 |
月527円安 年6,324円安 |
月642円安 年7,704円安 |
月657円安 年7,884円安 |
月773円安 年9,276円安 |
月888円安 年10,656円安 |
月903円安 年10,836円安 |
|
電気 | 2,414円 | 4,882円 | 8,042円 | 11,044円 | 14,046円 | 17,329円 | 20,331円 | 23,614円 |
ガス | 2,107円 | 3,490円 | 4,733円 | 5,975円 | 5,975円 | 7,218円 | 8,460円 | 8,460円 |
スタート割 初年限定 |
-105円 | -175円 | -237円 | -299円 | -299円 | -361円 | -423円 | -423円 |
ポイント | -10円 | -20円 | -40円 | -55円 | -70円 | -85円 | -100円 | -115円 |
→東京ガスに切り替えた場合 | ||||||||
合計 | 4,756円 | 8,346円 | 12,558円 | 16,248円 | 18,796円 | 22,890円 | 26,704円 | 29,267円 |
月70円高 年840円高 |
月237円安 年2,844円安 |
月467円安 年5,604円安 |
月1,060円安 年12,720円安 |
月1,514円安 年18,068円安 |
月1,983円安 年23,796円安 |
月2,452円安 年29,424円安 |
月3,172円安 年38,064円安 |
|
電気 | 2,498円 | 4,867円 | 7,859円 | 10,328円 | 12,921円 | 15,795円 | 18,388円 | 20,981円 |
ガス | 2,318円 | 3,598円 | 4,879円 | 6,160円 | 6,160円 | 7,441円 | 8,722円 | 8,722円 |
ポイント | -60円 | -120円 | -180円 | -240円 | -285円 | -345円 | -405円 | -435円 |
→ニチガスでんきに切り替えた場合 | ||||||||
合計 | 6,436円 | 7,792円 | 12,482円 | 16,148円 | 18,698円 | 22,746円 | 26,513円 | 29,344円 |
月1,751円高 年21,009円高 |
月791円安 年9,490円安 |
月543円安 年6,519円安 |
月1,159円安 年13,911円安 |
月1,611円安 年19,335円安 |
月2,127円安 年25,527円安 |
月2,643円安 年31,719円安 |
月3,095円安 年37,143円安 |
|
電気 | 4,300円 | 4,300円 | 7,773円 | 10,223円 | 12,773円 | 15,604円 | 18,154円 | 20,985円 |
ガス | 2,136円 | 3,492円 | 4,708円 | 5,925円 | 5,925円 | 7,142円 | 8,359円 | 8,359円 |
ポイント | ||||||||
→あしたでんき+東京ガス新プランに切り替えた場合 | ||||||||
合計 | 4,850円 | 8,683円 | 12,509円 | 16,330円 | 18,880円 | 22,706円 | 26,532円 | 29,082円 |
月172円高 年2,066円高 |
月101円高 年1,212円高 |
月516円安 年6,187円安 |
月978円安 年11,731円安 |
月1,430円安 年17,155円安 |
月2,167円安 年26,009円安 |
月2,624円安 年31,493円安 |
月3,357円安 年40,286円安 |
|
あしたでんき | 2,550円 | 5,100円 | 7,650円 | 10,200円 | 12,750円 | 15,300円 | 17,850円 | 20,400円 |
ガス | 2,318円 | 3,598円 | 4,879円 | 6,160円 | 6,160円 | 7,441円 | 8,722円 | 8,722円 |
ポイント | -10円 | -15円 | -20円 | -30円 | -30円 | -35円 | -40円 | -40円 |
※再生可能エネルギー発電促進賦課金、燃料費調整額は除く
※東京電力はガスセット割(電気料金100円割引)含む
※東京ガスはガス・電気セット割(契約容量20Aは電気料金×0.05%割引、その他は電気の基本料金270円割引)含む
※ENEOS都市ガスのポイントはENEOSカードおよび特別提携カードで支払いの場合は付与なし
東京電力エリアの新電力について詳しくはこちら
⇒【保存版】5分で分かる電力会社の選び方(東京電力エリア)
ENEOS都市ガスの特徴
ENEOS都市ガスの特徴は、基本料金と従量料金が東京ガスの一般料金から4%お得に設定されている点(標準プランの場合)。
つまり、東京ガスから切り替えるだけで4%お得になります。
また、他にもいくつか特典が用意されています。
ENEOSカード・シナジーカード割引
ガス料金の支払いにENEOSカード(C・P・S・NICOS・CB)またはシナジーカードを利用すると、ガス料金が毎月100円割引に。
この特典はENEOSでんきと共通です。
特別提携カードのポイント・マイル優待
特別提携カードでガス料金を支払うと、ポイントやマイルの優待が受けられます。
- ANAカード:200円につき1マイル付与
- ビューカード:ポイント2倍
- ティーエスキュービックカード:ポイント1.5倍
- レクサスカード:ポイント1.5倍
- エポスカード:ポイント2倍または4倍
- エムアイカード:ポイント2倍
この特典もENEOSでんきと共通です。
Tポイント付与
こちらもENEOSでんきと共通の特典。
ガス料金の支払い200円につき1ポイントのTポイントが貯まります。
なお、ENEOSカード・シナジーカード割引、特別提携カードのポイント・マイル優待、Tポイント付与は併用不可の特典。
いずれか1つの特典しか受けられないので、注意が必要です。
電気とのセット割自体はない
ENEOS都市ガスとENEOSでんきのセット利用による割引は特になし。
ガスと電気をセットで利用しなければ割引等の特典が受けられないというわけではありません。
解約金なし
ENEOS都市ガスを解約する際、解約金などはかかりません。
一方、ENEOSでんきについては「にねんとく2割」を申し込んだ場合のみ、契約期間中の解約で解約金1,080円(税込)が必要です。