中部電力のイメージ
これまで中部地方を中心に電気を販売していた中部電力。電力自由化により、東電エリア内に住む私たちでも、中部電力から電気を買えるようになりました。東京電力エナジーパートナー(以降 東京電力EP)と同じ地域電力会社である中部電力。東京電力EPとはいったいどんな違いがあるんでしょうか。

中部電力は、どんな電力会社?

電力自由化が始まる前に、愛知・長野・岐阜と三重の一部・富士川以西の静岡に電気を供給していたのが、中部電力です。東京電力EPと同じ、いわゆる地域電力会社と呼ばれるものに該当します。

中部電力の強みは何といっても、大手電力会社ならではの安心感。新電力だからといってやみくもに不安になることもありませんが、暮らしに必要不可欠な電気だからこそ、安心できる方が良いものです。

その中部電力は、電力自由化にともない東京電力管内で電気の販売をスタートしました。どんな料金プランになっているのでしょうか。

東京電力エリア向けの料金プラン「カテエネプラン」

東京電力エリア向けの料金プランには、「カテエネプラン」があります。

対象となる家庭

このカテエネプラン、誰でも申し込めるプランというわけではありません。東京電力EPの従来プランで従量電灯Bを利用していた人のうち、契約電流50A・60Aの人、または従量電灯Cを契約していた人が対象となります。

料金の詳細はどうなっている?

「カテエネプラン」の料金体系はとてもシンプル。東京電力EPの従来プランのように電力使用量によって料金が変わる段階制ではなく、一律の料金なので、分かりやすい料金体系となっています。

中部電力の電気料金の内訳

具体的な料金詳細の前に、まずは中部電力の電気料金の内訳を見てみましょう。

中部電力の電気料金は、①基本料金+②電力量料金(燃料費調整額を含む)+③再生可能エネルギー発電促進賦課金によって算出されます。

①基本料金

カテエネプランの基本料金は、契約容量によって次のように分けられています。
【基本料金】

区分単位料金単価
(円/税込)
契約容量
最初の8kVAまで
ひと月
1契約につき
1,201.10円
契約容量
8kVAをこえる
ひと月
1kVAにつき
280.80円

基本料金は、契約容量8kVAまでは一律1,202.10円。契約電流が50A・60Aの場合はどうなるの?と疑問に思うかもしれません。この場合は50Aが5kVA、60Aが6kVAとなります。つまり、従量電灯Bを契約している家庭であれば、基本料金は1,202.10円となります。

この基本料金は、東京電力EPの従量電灯B・Cの基本料金と比較してもお得に設定されています。

例えば、従量電灯Bの場合。基本料金は50Aが1,404.00円、60Aが1,684.80円です。カテエネプランの場合の基本料金は1,202.10円なので、それぞれ201.9円、482.7円安くなります。

従量電灯Cと比較しても同様です。例えば契約容量8kVAの場合。従量電灯Cでは2,246.4円となるところ、カテエネプランでは1,201.20円。つまり、1,000円以上安くなるんです。

②電力量料金

電力量料金の単価は、使用量に関係なく一律です。
【電力量料金】

区分単位料金単価(円/税込)
電力量料金1kWhにつき27.71円

参考として東電の従来プランの料金は、次の通りとなっています。
【東京電力EP電力量料金】
区分 単位料金単価(円/税込)
電力量料金120kWhまで1kWhにつき19.52円
120kWh超
300kWhまで
26.00円
300kWh超分30.02円

東京電力EPの従来プランと比較すると、電力使用量が少ない場合は単価アップとなり、電力量料金は割高に。一方で電力使用量が多くなると単価が下がるため、電気を多く使う家庭ほど乗り換えによるメリットが大きくなります。

また、電力量料金に含まれる燃料費調整額は、火力発電に必要な燃料費の変動を電気料金に反映させたもの。中部電力では東電の従量電灯B・Cに適用されるものと同様に算定するため、乗り換えによって変わるものではありません。

③再生可能エネルギー発電促進賦課金

この料金は、電気を使う人が同様に負担するもの。電力会社に関係なく料金は一律となるため、こちらも乗り換えによって変わるものではありません。

中部電力独自の「カテエネポイント」とは

中部電力には「カテエネポイント」という独自のポイントサービスがあります。このカテエネポイントを貯めるには、まず家庭向けWEB会員サービスである「カテエネ」への登録が必要。登録すると、入会ポイントとして100ポイント、さらにWEB利用明細への変更で200ポイントの合計300ポイントがもらえます。

入会時以外では、毎月の利用明細やコラムをチェックしてアンケートに答えるとポイントがもらえる仕組み。貯めたポイントは電気料金の支払いに利用できるほか、各種提携ポイントへの交換もOK。主な提携ポイントにはdポイントやnanacoポイント、WAONポイントなどがあります。提携ポイントは今後、順次拡大予定です。

「カテエネプラン」に乗り換えてお得になるのは?

「カテエネプラン」は、電気をたくさん使う家庭にオススメ。特に従量電灯Cを利用している場合は、カテエネプランに乗り換えた方がお得です。どれほどお得になるのか、契約容量を8kVAとして、東京電力EPの従量電灯Cと比較したのが下の表です。
【東京電力EPとの比較】

契約容量:
8kVA
 カテエネプラン従量電灯C従量電灯Cとの差額
基本料金
+電力量料金
300kWh9,514.10円9,268.80円+245.3円
400kWh12,285.10円12,270.8円+14.3円
500kWh15,056.10円15,272.80円-216.7円
600kWh17,827.10円18,274.80円-447.7円
700kWh20.598.10円21,276.8円-678.7円

東京電力EPの従量電灯B・Cとカテエネプランを比べてみると、実は電力量料金自体はあまり変わりません。むしろ、東京電力EPの従来プランの方がどちらかというと安い傾向に。

しかし、何といってもカテエネプランの魅力は基本料金の安さ。基本料金まで含めて見ると、カテエネプランの方がお得なんです。表を見ても分かる通り、電力使用量が増えるほど、東電との差額も大きくなっています。

「カテエネプラン」に不向きなのは?

カテエネプランは電気をたくさん使う家庭ほどお得になるので、あまり使わない家庭には不向き。

東京電力EPの従量電灯B・Cの場合、電気の使用量が少なければ電力量料金の単価も安価でした。カテエネプランの場合は使用量に関係なく、一律。使用量が少ない分に関しては割高な単価設定となっているため、電気料金も高くなってしまいます。

中部電力では料金の値下げも検討中

このように、電力使用状況によっては東京電力EPの従来のプランよりもお得になる「カテエネプラン」ですが、実は契約数が伸び悩んでいます。確かに電気料金はお得になりますが、同じ東電管内で電気を販売している他の会社と比べると、料金自体は高めなんです。

中部電力は、2016年1月末に電力自由化に向けた料金プランを発表しました。しかし、その後ほかの新電力がさらに安い料金プランを発表。料金面で新電力に負けてしまう形になりました。

現時点での値下げ幅や具体的な時期は未定ですが、今年の夏あたりには値下げが実施されるのではないかと考えられています。中部電力では「顧客がよりメリットを受けられるようなメニューを検討している」とのことで、今後の動向にも注目です。

申込みは「カテエネ」から

中部電力の「カテエネプラン」に申込むには、WEB会員サービスの「カテエネ」から簡単にできます。手元に検針票や支払いに利用するクレジットカードを準備したら、カテエネ内の申し込みフォームに入力するだけでOK。その後はスマートメーターの取替作業が発生する場合もありますが、費用等かかりません。

東京電力EPへ使用停止の連絡をする必要もなく、簡単に乗り換えることができます。

場合によっては様子を見て乗り換えもアリ

大手電力会社ならではの安心感がある中部電力。今より電気料金がお得になることが明らかであれば、すぐに乗り換えた方が賢明です。

ですが、今後値下げが検討されていることからも、少し様子を見るのも手。すでに多くの新電力が料金プランを発表しているため、さらにお得な料金プランが発表される可能性も十分に考えられます。

申込み自体、とても簡単にできるので、まずは「乗り換え候補の一つ」として検討してみてはいかがでしょうか。